糖質制限ダイエットの注意すべき点とは

フィットネス

糖質制限ダイエットの始まりとは?

1. ケトジェニックダイエット(1920年代・アメリカ)

  • 発祥:アメリカの医師たちがてんかん治療のために考案
  • 糖質を制限し、脂肪からエネルギーを作る「ケトーシス」の状態を利用して発作を抑える目的でした。
  • これが後の「ケトジェニックダイエット(ケトン食)」の原型になります。

2. アトキンスダイエット(1970年代・アメリカ)

  • 考案者:ロバート・アトキンス博士
  • 著書『Dr. Atkins’ Diet Revolution』(1972) で糖質を極端に制限し、脂肪とタンパク質を主なエネルギー源とする食事法を提唱しました。
  • これが現代の糖質制限ダイエットの大きなブームのきっかけとなります。

3. 現代のローカーボ(低糖質)ブーム

  • 2000年代に入り、アトキンスダイエットをベースにしたローカーボ(Low Carb)やケトジェニックダイエットが欧米で流行。
  • さらに日本では糖尿病治療の観点から江部康二医師らが提唱し、健康・ダイエット目的でも広まりました。

もともとは病気に対する治療目的(食事制限)だったものをダイエットに流用。それが現在の糖質制限ダイエットの始まりのようですね。


糖質制限ダイエットの危険性と安全に行うためのポイント

糖質制限ダイエットは短期間で体重を減らす効果が期待できますが、極端な制限を長期間続けるとさまざまなリスクが指摘されています。ここでは、その危険性と安全に行うための方法を解説します。


主な危険性

1. 栄養バランスの崩れ

  • 食物繊維不足:便秘や腸内環境の悪化を招く可能性。
  • ビタミン・ミネラル不足:ビタミンB群、カリウム、マグネシウムなどが不足しやすい。

2. 低血糖のリスク

糖質を極端に減らすと、頭痛・倦怠感・集中力低下・手の震えなどの低血糖症状が出ることがあります。

3. ケトーシスと副作用

糖質不足で体は脂肪をエネルギーに変えますが、口臭(アセトン臭)、吐き気、めまいなどの症状を伴う場合があります。

4. 心血管リスク

動物性脂質やタンパク質中心の食事は、長期的に心疾患や脳卒中のリスクを高める可能性が指摘されています。

5. リバウンド

急激な糖質制限で体重が減少しても、制限をやめると体重が戻りやすいです。

6. 特定の人へのリスク

  • 妊娠・授乳中の女性
  • 腎臓・肝臓に疾患がある人
  • 高齢者

これらの人は特に注意が必要です。


安全に行うためのポイント

  1. 緩やかな制限:1日糖質量100〜130g程度を目安に。
  2. バランスの取れた食事:野菜、海藻、きのこ、良質な脂質をしっかり摂る。
  3. 定期的な健康チェック:血液検査で肝機能・腎機能・脂質を確認。
  4. 運動との組み合わせ:筋肉量を維持しながら体脂肪を減らす。


    安全にダイエットを行うには、極端な糖質制限ではなく、健康状態を確認しながら段階的に進めることが大切です。

    まずは健康がベースにあってのダイエットという意識を持っていただき、過度な減量に走ることがないよう願います。

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